Windows Server2019 WSUS設定手順 その2

2021年1月19日

Windows Server2019 WSUS設定手順 その1 の続きになります。

ドメインサーバから、ポリシーを設定して、クライアントに適用します。適用完了後に、WSUSからクライアントが登録されていることを確認して、更新プログラムを配布したいと思います。

WSUSの構成は、下記のような感じです。

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1.ActiveDirectory ユーザとコンピューター の起動

サーバマネージャーを起動し、「ツール」-「Active Directoryユーザとコンピューター」を選択します。

2.新規OUの作成

グループポリシーを適用するにあたり、WSUSに関連のないコンピュータにポリシーが適用されるのを防ぐため、WSUSポリシーを適用するための専用OUを作成します。

「ドメインコンピュータ」を右クリックし、「新規作成」-「組織単位(OU)」を選択します。

「名前」欄に、OUの名前を入力します。ここでは、「Win10WSUS」にしました。また、「間違って削除されないようにコンテナーを保護する」に、チェックを付けました。これは、作成したOUを削除できないようにする機能です。

作成したOUが表示されることを確認します。

3.WSUS配下で管理するクライアントPCを新規に作成したOUに移動

WSUSを使用して、更新プログラムを適用するクライアントPCを先ほど作成したOUに移動します。

クライアントPCを選択し、ドラッグアンドドロップで新規に作成したOUへ移動します。

以下の画面が表示されたら、「はい」を選択します。

移動先のOUを選択し、移動したクライアントPCが表示されることを確認します。

4.グループポリシーの作成

更新プログラムのダウンロードURLや、インストール方法を指定するグループポリシーを作成します。

「サーバーマネージャー」から、「ツール」-「グループポリシーの管理」を選択します。

「グループポリシーの管理」画面より、「グループポリシーオブジェクト」を右クリックし、「新規」を選択します。

以下の画面が表示されたら、「名前」に分かりやすいグループポリシーの名前を付けて「OK」を選択します。今回は、グループポリシーのテンプレートは作成していないので、「ソーススターター」は「なし」のまま、「OK」を選択します。

作成したグループポリシーが表示されることを確認し、先ほどクライアントPCを移動したOUにドラッグアンドドロップします。

「選択したGPOをこの組織単位(OU)にリンクしますか?」のメッセージが表示されたら、「OK」を選択します。

作成したグループポリシーが、移動先の「OU」配下に表示されていることを確認する。

5.グループポリシーの設定

移動したグループポリシーを選択します。

以下の画面が表示されたら、「OK」を選択します。

移動したグループポリシーを右クリックし、「編集」を選択します。

「グループポリシー管理エディター」が表示されたら、「コンピュータの構成」-「ポリシー」-「管理用テンプレート」-「Windowsコンポーネント」-「Windows Update」を選択します。

以下の表に、今回適用したポリシーを記載します。

ポリシー名 説明 設定値
自動更新を構成する 更新プログラムのダウンロードとインストール方式の選択 有効
自動更新の設定:ダウンロードと自動インストールの通知
イントラネットのMicrosoft更新サービスの場所を指定する WSUSサーバのアドレスを指定 有効
更新を検出するためのイントラネットの更新サービスを指定する:
http://<WSUSサーバのコンピュータ名>:<接続ポート名>
今回は、http://WSUSTEST:8530 を指定しました
イントラネット統計サーバーの指定:
http://<WSUSサーバのコンピュータ名>:<接続ポート名>
今回は、http://WSUSTEST:8530 を指定しました
インターネット上のWindows Updateに接続しない WSUSサーバからのみ更新プログラムをダウンロードする設定 有効
この設定を有効にすると、ストアアプリのインストールや更新がおこなえなくなるので、注意
クライアント側のターゲットを有効にする WSUSサーバで設定したコンピュータグループに自動で所属させる場合に指定する 有効
このコンピューターのグループ名をターゲットにする:
WSUSサーバで設定したコンピュータグループ名
ここでは、Windows10-1909を指定

6.ポリシーの適用確認

クライアントPCにポリシーが適用されていることを確認します。

クライアントPCにログインを行い、「ファイル名を指定して実行」から、「regedit」と入力し、
「HKEY_LOCAL_MACHINE」-「SOFTWARE」-「Policies」-「Microsoft」-「Windows」-「WindowsUpdarte」を選択し、「WUServer」の値がポリシーで設定したWSUSサーバの設定値になっていることを確認します。
設定されていない場合は、クライアントPCを再起動します。

7.WSUSサーバにクライアントPCが登録されていることを確認

WSUSサーバより、「Windows Server Update Services」を起動し、ポリシーで指定したコンピュータグループを選択後、「状態」を「任意」に変更し、「最新の状態に更新」を選択します。
WSUSで管理する、クライアントPCが表示されることを確認します。

💡Point:クライアントPCが表示されない場合は、以下を実行し再度確認をしてみてください。

クライアントPCより、「スタート」-「設定(歯車のマーク)」-「更新とセキュリティ」を選択し、「更新プログラムのチェック」を選択します。
若しくは、コマンドプロンプトを管理者で起動し、「usoclient startscan」コマンドを実行します。

8.クライアントPCのレポート送信

「Windows Server Update Services」より、登録されたクライアントPCの状態を確認し、「前回のレポート状態」が、「まだ報告されていません」と表示される場合は、クライアントPCより以下のコマンドを実行します。

クライアントPCより、PowerShellを管理者で起動を行い、以下のコマンドを実行します。
$updateSession = new-object -com “Microsoft.Update.Session” $updates=$updateSession.CreateupdateSearcher().Search($criteria).Updates
wuauclt /reportnow

「最新の状態に更新する」を選択し、「前回の状態レポート」の値に、上記コマンドを実行した日時が表示されていることを確認します。

9.更新プログラムの適用

WSUSサーバから、クライアントPCに更新プログラムを配布する手順について記載します。

「Windows Server Update Services」より、「すべての更新プログラム」を選択し、適用を行う更新プログラムを選択し、画面右の「承認」を選択します。
ここでは、適用する更新プログラムに「2020-04 サービススタック更新プログラム(KIB4552152 」を選択しました。

「更新プログラムの承認」画面が表示されたら、更新プログラムを適用するコンピュータグループを選択し、「インストールの承認」を選択します。
ここでは、先にクライアントPCを登録した「Windows10-1909」を選択しました。

選択した、コンピュータグループのマークが変更されたことを確認し、「OK」を選択します。

結果の値が「成功」になっていることを確認し、「閉じる」を選択します。

WSUSサーバのネットワーク状態を見ていたら、ちゃんちBITSの設定が効いていて、10Mbpsでダウンロードしていることを確認しました。

10.クライアントPCの状態確認

クライアントPCに先ほど承認した更新プログラムが、ダウンロード、若しくはインストールされることを確認します。
業務で使用する際は、クライアント側で操作は行わず自動でダウンロード、インストールされるのを待つと思うのですが、今回は面倒なので手動でダウンロードとインストールを行いたいと思います。

クライアントPCから、「スタート」-「設定(ギアのマーク)」-「更新とセキュリティ」を選択し、「更新プログラムのチェック」を選択します。

先ほど承認した更新プログラムがダウンロードされることを確認します。

クライアントPCのダウンロード速度を見ましたが、IISで帯域制御した通りの速度が出ておりました。

以上で、WSUSの設定は完了になります。

Windows,WSUS

Posted by 頑張り屋